最近流行っている感のある「アベノマスクの寄付」。
自分では使わないから、必要とする人に使っていただきたい。
いわゆる「善意」の行為。
例えば市役所に寄付箱を置いて寄付を募り、集まったアベノマスクを老人ホームに(無償で)提供する事は、何ら法に抵触・違反しません。
では最近話題になっている「アベノマスク」の寄付、何が問題なのか?
- 一度人手に渡った物は、新品・未開封品でも「古物」と定義される。
- 自分の所有する「古物」を寄付したり販売することは、法に抵触しない。
- 他人の所有物(「古物」)の買取りを「業」として行う場合は、古物営業の許可が必要。
- 販売を目的に「古物」を買取るには、古物営業の許可が必要。
まず1番の古物の定義。
自分で購入した物、他人から譲り受けた物は、たとえ新品未開封品でも「古物」(新古品・中古品)という扱いになります。
なので「アベノマスク」は、新品・未開封品でも、扱い上は「古物」(中古品・新古品)になります。
その「古物」を寄付、すなわち無償で提供することは、法に抵触したり違法な行為ではありません。(上の箇条書きの2番ですね)
自分の所有する「古物」を販売することも、法的にはOKです。
つまり、メルカリやヤフオクで売っても、問題ないっていうことです。
問題は3番と4番。
この辺は、グレーな部分も多く。
アベノマスクの寄付で、100円引き!
アベノマスクの寄付で、〇〇をサービス!
- 100円引きとか〇〇サービスを提供する行為は、寄付ではなく有償で買取る行為とみなされる可能性があります。
- お店は「業」として商売(営業)をしているわけで、したがって上記の行為は「業」として中古品を買取る行為とみなされる可能性があります。
以上の理由から、「古物商許可証」が必要となり、所有していない場合は古物営業法違反に問われることになります。
善意が前提だとしても、法律が壁になって出来ないことがあるんですねぇ。
で、法律はあまり融通がきかないので、古物を所管している「公安委員会・警察」が動く。
今回のことは「アベノマスク」が引き金とはいえ、同様の行為は方に抵触する可能性があります。
注意してくださいね。
この記事が、皆様のお役に立てば幸いです。
でわ!
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